受験リアルJUKEN REAL

中学受験の併願戦略を分析

記事一覧に戻る

番狂わせが起きやすい学校 / 実力通りの学校 — σ で見る入試タイプ

2026-04-01コンセプト偏差値 / 正規分布 / 入試傾向 / σ

SAPIX 公表データから推定する σ(合格カーブの幅)で、学校ごとの入試タイプを分類。麻布・武蔵のような思考力型は σ が広く、駒東・聖光のような処理力型は σ が狭い。データに基づいて首都圏 86 校をランキング。

σ(シグマ)とは何か

中学受験で各塾が公表する「80% 偏差値」は、その学校に対して 80% の合格可能性が見込める偏差値ライン。 受験リアルでは SAPIX 公表データを元に、当日の出来に対する合格カーブの幅 σ(シグマ)を学校ごとに推定しています。σ が広い学校ほど「持ち偏差値より上にも下にも振れやすい」、 狭い学校ほど「実力通りの結果が出やすい」と解釈できます。

σ の数値解釈はざっくり以下:

  • σ ≦ 4.2(狭い):実力通りの結果が出やすい。処理力型・オーソドックス。
  • σ 4.3〜5.5(標準):当日の振れは平均的。
  • σ ≧ 5.6(広い):番狂わせが起きやすい。思考力型・記述重視。

実装:当日の出来を正規分布でモデル化

当日の本人の出来 XN(D, σ²)(D は持ち偏差値)に従うと仮定すると、 合格率は次の式で連続的に推定できます:

合格率 = Φ((D − 80%偏差値) / σ + Φ⁻¹(0.80))
      = Φ((D − 80%偏差値) / σ + 0.8416)

持ち偏差値 = 80% 偏差値のとき合格率 80% にちょうどなるよう、Φ⁻¹(0.80) ≈ 0.8416 をオフセットに使っています。 σ の学校別推定値は、SAPIX が公表する判定基準データから内部で計算しています。

番狂わせが起きやすい学校 トップ 10(σ 広い)

持ち偏差値より下からの逆転合格、上からの不合格が起きやすい学校です。

順位学校SAPIX 偏差値σ
1麻布609.51
2慶應SFC587.13
3駒場東邦597.13
4立教池袋497.13
5青山学院横浜英和445.94
6浅野585.94
7田園調布学園495.94
8海城605.94
9開成685.94
10神奈川大学附属495.94

実力通りの結果が出やすい学校 トップ 10(σ 狭い)

偏差値で順当に合否が決まりやすい、処理力型の学校です。

順位学校SAPIX 偏差値σ
1慶應中等部582.38
2攻玉社482.38
3西大和学園612.38
4渋谷教育学園渋谷622.38
5巣鴨462.38
6東京都市大付属482.38
7都立小石川中等教育602.38
8早稲田佐賀542.38
9栄東573.56
10広尾学園小石川493.56

併願戦略への活かし方

  • 本命に σ が広い学校を入れると、偏差値より上の学校でも逆転の余地があります。一方、安全校として σ が広い学校を選ぶと「番狂わせで落ちる」リスクも上がるので注意。
  • 安全校・お守り校は σ が狭い学校のほうが「実力で押せば受かる」という安心感が得られやすい。
  • 同じ σ の学校でも問題傾向(記述 vs スピード)が違うので、対策の分散を避けたい場合は傾向の似た学校で σ を意識するのが有効。

受験リアルの併願プランナー合否シミュレーションでは、この σ を学校ごとに反映した合格率カーブで分岐ツリーを描画しています。

実際に併願プランを組んでみる

複数校の組み合わせを AI が分析。全落ちリスクや進学先確率を可視化します。

併願プランナーを開く →